戦争について



戦争は悪だ。断言できる。

「んなもん子どもでも知っとるわ、どあほ」と言って机を叩いているあなた。思うのだけども、子どもでも大人でもよくわかってない人が多いような気がするんだ。例えば1967年に発表された「アイアンマウンテンからの報告:平和の可能性と望ましさについて」。この報告書には、「その危険すぎる内容から発禁になった」という告発とともに「戦争というのは国家経済と社会の安定を維持するためにために不可欠なものであり、平和な状態はコスト的に見合わないものだ。軍備解除と戦争の廃止は国家の存続を窮地にさらす」なんてことが書いてある。これは極端な戦略思考に貫かれたシンクタンク報告書の書式を徹底して模倣したパロディだったのだけども、出版された当時、多くの政府関係者がこの報告を本物だと考えたという。現在でもこの報告書をよりどころに活動をしている右派団体は存在する。

笑われなかったのだ。
パロディなのに。
僕らはこういう物を笑って否定するほどには戦争の悪を信じちゃいないのだ。

僕らが共有している常識は以下の通りだろう。

1. 戦争は全力を尽くして回避しなければならない(平和主義)
2. 戦争になったら絶対に日本の応援をしなければならない(愛国心)

大人は子どもに当たり前のようにこう説くけども、矛盾しているこの二つの前提を咀嚼することは不可能に近い。できることならば「愛国心を持って戦争を回避」し、「平和主義に従って自国であろうと他国であろうと戦争に加担する国を拒否する」という立場をとりたいのだけども・・・。

戦国武将の話を美化するのは非常に19世紀的なロマンティシズムでしかない。未だに自我の称揚に浮かれている人たちが多いのにはがっかりしている。

War is among the greatest horrors known to humanity; it should never be romanticized. The means of war is force, applied in the form of organized violence. It is through the use of violence, or the credible threat of violence, that we compel our enemy to do our will. Violence is an essential element of war, and its immediate result is bloodshed, destruction and suffering. While the magnitude of violence may vary with the object and means of war, the violent essence of war will never change. Any study that neglects this basic truth is misleading and incomplete.

戦争は人類が知る最大の恐怖であり、けして美化されるべきではありません。組織化された暴力の強さこそが戦争の本質なのです。暴力の行使、暴力が脅すための強力な武器だという共通認識をもって、敵に私たちの意志に従うことを強要します。暴力は戦争の重要な要素であり、流血、破壊、苦しみが結果として現れます。暴力の大きさは状況によって変わってはきますが、暴力的な要素がなくなることはけしてありません。この基本的な真実を否定するどのような研究も、不完全で正しい答えにはつながることはありません。


この強い調子の宣言が何に載っているか想像出来るだろうか?
“Warfighting, official training guide of U.S. Marine Corps”
つまり米国海軍によって書かれた公式トレーニングガイドの一節なのだ。

戦いを美化してはいけない。
現在のものであろうと過去のものであろうと。