先日のライブでやった「トッカータとフーガ ニ短調 BWV565」
今まで機会があるたびにエレクトロニクス・サウンドや映像を織りまぜながら演奏してきたのだけども、今回はトリオでやってみた。オルガンのために書かれた4声のフーガを3つの楽器に落としこむのに少々苦労した。演奏してから数週間しかたっていないのに、今だったら別の方法をとったな、なんていうところもいくつかある。
バッハは先人の書いた名曲を他の編成に編曲をする達人だった。特にヴィヴァルディの書いたコンチェルトを写譜、アレンジするという作業は南国の巨人のスタイルを素早く習得するのに役立ったようだ。そして自分が作った曲も他の楽器のために編曲を繰り返し、「マタイ受難曲」などはその大半が過去の作品の書き直しだ。
とはいうものの、この「トッカータとフーガ」が後日他の編成にバッハ自身によって編曲されたとは考えられない。極めてバッハらしからぬ性質を持ったこの作品(トッカータの大部分を占める平行オクターブ、ペダルの独奏による主題の提示、演奏への細かすぎる指示、マイナーコードによる終結 etc.)はおそらく後世の他人による作品なんだろうと思う。(あるいは非常に若い時分に練習をかねて書いたのか・・・)そんな中、ピーター・ウィリアムズはこの曲の特殊性の理由として「本来バッハによってバイオリンのために書かれた作品なのではないか?」と言っている。
違うと思うけど・・・。
まあ、いいや。今、この曲を無伴奏バイオリン用にアレンジしている。6/19のライブでやってみるつもり。
[楽譜] Toccata and Fugue