宣言

1973年9月11日。

米国から約300億円の軍資金と数千名のCIA工作員という圧倒的支援を受けたピノチェト将軍が、チリで陸海空軍を率いてクーデターを起こした。それに反抗した7000人あまりの市民はサッカースタジアムに連行され軍によって監禁された。拷問や処刑が始まり、シンガーソングライターのビクトル・ハラがギターを手にとり Venceremos (僕らは勝つ)を歌ってみんなを励ましていたところ軍にギターを取り上げられ、「二度とギターを弾けないように」と両手を撃ち砕かれ、それでも歌いやめなかったため射殺されたと伝えられている。

実際にはギターなど持っていたとは考えられないのだけども、実際に起こったことよりも真実味を持った伝説。彼の遺体の手首は変な形に折れ曲がっていたのは事実。彼の歌は放送禁止となり、17年後にチリが民主化されたときに解禁となり、彼が虐殺された現場であるサンティアゴのチリ・スタジアムは民政復帰後「ビクトル・ハラ・スタジアム」と改名された。

死のひと月前、ビクトル・ハラは Manifiesto (宣言)という遺書のような歌を作っている。



Manifiesto

Yo no canto por cantar
ni por tener buena voz,
canto porque la guitarra
tiene sentido y razon.
Tiene corazon de tierra
y alas de palomita.
Es como el agua bendita,
santigua glorias y penas.
Aqui se encajo mi canto
como dijera Violeta;
guitarra trabajadora
con olor a primavera,
Que no es guitarra de ricos,
ni cosa que se parezca,
mi canto es de los andamios
para alcanzar las estrellas.

Que el canto tiene sentido
cuando palpita en las venas
del que morira cantando
las verdades verdaderas.
No las lisonjas fugaces
ni las famas extranjeras,
sino el canto de una lonja
hasta el fondo de la tierra.
Ahi donde llega todo
y donde todo comienza,
canto que ha sido valiente
siempre sera cancion nueva.

宣言

歌うのが好きだから歌うんじゃない。いい声だからってわけでもない。
ギターに意味があってギターが正しいから歌うんだ。
ギターが大地の心と鳩の翼を持っているから歌うんだ。
まるで聖水のように栄光と悲しみが交錯する。
ビオレータ・パラが言ったように僕も歌う:
 働き者のギター
 春の香りと共に
金持ちのギターじゃない。
それに似たものでもない。
僕の歌は星に達するための足場なんだ。

本当に本当のことを歌いながら死んでいく者の
血管が脈を打つときに
歌が意味を持っていますように。
虚しいお世辞や外国での名声ではなく
大地の憶測にまで届く切れっ端の歌。
すべてがそこにたどり着き、すべてが始まるところがある。
勇敢であり続けた歌は常に新しい歌なんだ。

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