在りし日の箴言

21.08.2019

午前、楽器練習。原稿。

午後、仮眠。グローサリーショッピング。白米、味噌汁。書見。

When I think of art I think of beauty. Beauty is the mystery of life. It is not in the eye it is in the mind. In our minds there is awareness of perfection.

– Agnes Martin

アートについて考えるとき、僕は美について考えている。美が生命の謎。それは眼ではなく、心に映る。心のなかに極致への認識があるんだ。

– アグネス・マーティン

ギンゴールド御大はいくつかのオーケストラのコンサートマスターとして、そして教職に忙しい人だったから、商業録音は非常に少ない。これまでLPレコードでクライスラー集やフォーレとウォルトンのヴァイオリン・ソナタを中心としたアルバム、CDでプリムローズ四重奏団のメンバーとしての演奏、シュタルケルと共演したコダーイが知られる程度で、僕もそれに加えて私家版の2枚組LPを所持していた程度だった。

授業の際に弾いて見せてくれたものだから、実際にはもう少し僕の心の記憶には刻まれているのだけども。

一番多く言われたことは「クライスラーはそうは弾かなかったよ」というお言葉で「クライスラーは決して速く演奏しなかった」ともよく言われた。ある時、授業の後、楽器を片付けながら「クライスラーはパガニーニの作品を沢山編曲しているけども、実際に演奏もしたのですか?」と尋ねたところ「若いときはね。その後はもう弾く必要がなくなったんだね」と応えた。

因みに、ギンゴールド御大がたまに弾いてくれたパガニーニは、外連味がまったくなく、ただ美しかったのを覚えている。

先月発売された2枚の新しいアルバムを聴きながら、僕が理解していなかったこと、忘れていたことを自覚しながら、その美しさに心を奪われている。

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